半袖でも大丈夫な、四月のお詣り。
気持ちのよい春のお出かけ
春分を過ぎた四月。まだまだ朝晩の寒暖差はありますが、日中は春らしく穏やかなそよ風が吹く季節になりました。この頃を二十四節気では清明と呼びます。
清明は「清浄明潔」を略したもので、澄んだ空気の中、日光が明るくなり周りが鮮明に見えるのでそこらへんに生えていた裸の木々が芽吹くと何の植物かが判る時期でもあるので清明と名づけられたそうです。
日本ではあまり馴染みのない清明ですが中国や台湾では「清明節」と呼ばれ祝日に当たるそうです。気候が良くなるのでお墓参りに行き、花見をしながら掃除をする祝日とされています。別名「踏青節」とも呼ばれ冬になまった体を動かし野山にピクニックに行き、踏青=大地を踏みしめましょうという時期でもあります。
稲荷山は上を向けば木漏れ日が美しい季節。鳥居の朱色と淡緑色の若葉がようこそと出迎えてくれます。ぜひお休みの日に行ってみませんか?
伏見稲荷大社で最も行事の多い月
四月の伏見稲荷大社は一年で最も神事が多く行われる月です。
献花祭、献茶祭、産業祭、水口播種祭、稲荷祭など神様に日頃の感謝と祈りをお伝えするお祭が執り行われます。
この頃全国各地では雪解けし雨が降り始め、田んぼでは田おこしが行われるようになります。冬の間眠っていた土の中に空気を入れ来月からの田植えの準備を始めます。四月の神事といえば昔は一年の五穀豊穣を祈る行事でしたが今は農業だけでなく商業や工業など事業の無事と発展を祈る「商売繁盛」祈願へと変わりました。
四月はスタートの季節。何かを始めるにあたって神様に手を合わせておくと事がうまく運びやすくなります。
ゴールデンウィークの混雑は毎年そうでもありません。
●4月中旬 平日正午過ぎごろ
4月のお休みといえばゴールデンウィークが候補に上がりますが、毎年人出はそこそこです。
特に坂がきつくなってくる熊鷹社から上は空いています。この写真は熊鷹社近くの白玉大神周辺になりますが平日の正午でも空いています。気候も良く歩きやすいため撮影もできます。山道ですのでスニーカー履きがお勧め。
この時期は各祠(ほこら)をお守りしている古くからの信者さん達もお掃除に来ていて狐の前掛けを替えたり祠のお掃除をしています。すれ違いにご苦労様ですと声がけする人も多く、昔からこのお山の景観と美観はたくさんの人が創ってきたのだなと感じさせられます。
京都駅などの駅周辺と伏見稲荷大社本殿周辺が観光客で混雑しますがお山は空いている可能性が高いです。ゴールデンウィークの混雑は毎年そこそこではないかと予測されます。平日が可能な方は平日の午前中、または土日の早朝がお勧めです。
眼力さんの近くの仁志むら亭に立ち寄ってみました。山の上は本殿周辺と違い、昼食どきでもご覧の通り空席がありました。昔ながらの京都の旧家屋はこの時期でも中に入るとひんやりとして涼しく快適。食材をこの標高まで運ぶのは大変だろうなぁなど考えると感謝の気持ちが湧いてきます。座敷からは南京都一帯を眺められ、その景色を見ながら摂る昼食は格別です。