今年の旧暦の初午は3月19日(火)、二の午は31日(日)。(今年は三の午はありません)江戸時代には初午に新しいことを始めると運気が良く事が運ばれると言われていました。現代でも事はじめ、仕事始めにふさわしい日と伝えられています。この時期は春めいてきて気温も上がるため、農耕を始める前に田畑の神々に稲がうまく育ち秋には収穫できますようにと五穀豊穣、商売繁盛、家内安全を祈願するものとされています。
春分にまつわる「仏事と神事」
春分とお墓参り
3月といえば春分ですが、春分の日を中心として前後3日の合計7日間がお彼岸になるためこの時期はお墓参りと決めている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
春分、秋分は祝日ですがこの歴史は古く宮中祭祀から始まっており、春分は「自然をたたえ生物を慈しむ日」、秋分は「先祖を敬い、亡くなった人を偲ぶ日」とされています。お墓参りといえば秋と思う方が多いのはそのためでしょうが春分も同じくお彼岸です。
寒くて今まで外に出なかった人も暖かくなってきたこの季節、お花見を兼ねて外に出て先祖や亡くなった人たちに手を合わせましょう。そうすれば心も清らかになり日頃のわが身のあり方をあれこれと考えることができますね。
二十四節気から見た「位置」
二十四節気の中で啓蟄、春分と呼ばれるこの時期、昔の人々は農耕の準備を始めたとされています。二十四節気とは平安時代に中国から日本に渡来した農耕のスケジュールを細かく表した暦のことで、春分は農作業を始めるスタート時期に当たります。
伏見稲荷では4月から田畑の神に豊作を祈る祭祀が始まりますが、この時期はその準備期間に当たります。秋に「稔り」を授かるためには前もって神様に祈りを届けておくと事がうまく運ぶでしょう。
時期的に暖かくなるので、外に出て体を動かし春の空気を吸えば、また新しい発見があるかも知れません。